注目されていた米国FOMCでしたが、堅調な雇用や経済指標を背景に0.25%の利上げを決定し、政策金利を0.5~0.75%のレンジと致しました。秋口頃は利上げが厳しいと思っておりましたが、11月の雇用状況で失業率4.6%と自然失業率を下回る完全雇用状態に達したことで、満を持して今回の決定を下したと思われます。また来年の利上げも市場予想を上回る、年3回の利上げを示唆しており、ドル円相場は急激な円安ドル高に進捗しています。トランプ氏が次期大統領に選出されて以降、米国長期金利が急上昇、日銀のイールドカーブコントロール戦略によって金利差が開き、それに呼応するように急激な円安となっています。今回の事象を見てお解り頂けるように、日銀のイールドカーブコントロール戦略の悪影響で、日本円は新興国通貨並の為替変動が起こるでしょう。わずか1ヵ月あまりで、17%も対ドルで下落したのは、まさに以前レポートした通りの結果となっています。