新型コロナによる経済危機を契機に2020年から適用されていたスリランカの自動車輸入停止措置が2025年2月1日に正式に解除されることになった。これでスリランカ向けの中古車輸出が再開する見通しとなった。下記のタイプの車両の輸入が認められると発表されている。

  • Cars and vans for personal use(個人使用の乗用車、バン)
  • Buses for public passenger transport(公共交通機関のバス)
  • Goods transport vehicles(モノを輸送するための車両)
  • Special purpose vehicles(特別な目的のために使用される車両)
  • Trishaws, bicycles, and other non-motorized vehicles(トライショー、自転車など、動力を持たない車両)

  これまでにも何度か自動車輸入再開の噂があったが、スリランカは2022年にデフォルトしており、外貨流出の懸念からスリランカの議会での議論どまりで正式に自動車輸入を再開するという判断にまでは至らなかった。今回、自動車輸入停止措置が解除になったものの、過度な外貨流出を防ぎたいというスリランカ政府の意向があり、自動車輸入には一定の条件が設けられている。たとえば、輸入された車両は輸入された日から90日以内に登録しなければならないことになっており、このルールが守られず90日を過ぎて登録する場合はペナルティーが課されることになっている。登録遅延のチャージは月ごとにCIF価格の0.3%が課され、最大でCIF価格の45%に設定されている。また、政府に登録して認可されている輸入者は必要な台数を輸入することができるが、そうでない輸入者は12か月に1台のみ輸入ができるなど、過剰な自動車の輸入を防ぎ、必要な台数のみ輸入されるようにするというスリランカ政府の意図が感じられる。

 かつてはスリランカ向けの車両の価格が業者オークションで高騰して注目を集めたが、今回のスリランカの自動車輸入再開でどのような動きがあるのか気になるところである。

 

 

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