海外の企業や政府が日本で発行する債券、サムライ債の発行が活発になっております。今年の発行額はすでに2兆5000億円に達し、1996年以来の高水準に。リーマンショック後、当時サムライ債で運用していた企業・個人、自治体は、サブプライムの焦げ付きとドラスティックな巻き戻しによる円高で、バタバタと破綻した企業や自治体等を覚えている方も多いかと思います。

今回は2度の日銀による量的・質的金融緩和により、円安(更に円安が進めば返済負担が更に軽くなる)と史上空前の低金利を齎し、超低金利で高利回り投資をする企業や個人が増加中だということです。歴史は繰り返される、リーマンショック以降米国・欧州・日本そして中国も緩和する可能性を示唆されており、リーマンショックの比では無いジャブジャブに溢れた緩和マネーが、レバレッジを掛けて実体経済と乖離した金額の取り引きが日々行われています。”Money makes money.” ”Money talks.” 実体経済が金融を動かすので無く、金融が実体経済を動かしており、今回もしリーマンショックのような事象が発生するならば、前回のサブプライム危機は本震で無く余震だったと、後世に伝えられるかもしれません。