自動車メーカー各社は、リチウムイオンバッテリーの共同回収網を構築し、2018年度にも運用を開始します。リチウムイオンバッテリーは、これまで主力だったニッケル水素二次電池と比べて取り出せるレアメタル量が少なく、個別に回収・処理をするとコストが嵩むため、処理方法を明確化させて共同回収することになりました。日本自動車工業会として、適切な処理手法を決めた後、情報システム作りを経て委託業者を選定して運用を開始する。HV車やEV車に搭載されている駆動用電池は、各メーカーごとに回収して再利用しており、昨年度は国産車だけでニッケル水素電池で約5200個、リチウムイオン電池で約500個を回収した。エコカー補助金・減免税や原油高の影響で、2008年から急激に増加したHV車やEV車、今後代替需要や寿命を迎えた駆動用バッテリー交換需要が予想され、それを見越した動きと思われます。回収・再利用技術の進歩で採算ベースにのった場合、これまでHV車やEV車輸出先として人気の有った、モンゴル、スリランカ、ロシア等も回収先として着目されるかもしれない。
(一部日刊自動車新聞より)