ここ最近マスコミを利用して消費増税後の影響は軽微ですとか、織り込み済みとかの報道を盛んに目にしますが、実際は報道と違った状況のように思えます。4~6月期のGDPの発表が13日に控えておりますが、現状-7.1%と悲惨な数字との観測です。先日発表になりました6月の鉱工業生産は-3.3%ということで、2011年3月の東日本大震災以来の落ち込みということですから、やはり影響は大きいように思えます。今後消費税を10%に上げるかどうかは、7~9月のGDPの結果を踏まえてということですから、今後の動向次第では頓挫せざるを得ないと思われます。ただ国や官僚を始め、一部の団体も消費税を10%以上に是が非でもしたいでしょうから、今後7~9月期のGDP底上げに向けて様々な対策を打つとは思われます。
自動車業界に関しては、やはり現状消費増税の影響を強く受けているのが実情だと思われます。新車に関しては、フルモデルチェンジを始め魅力の有る車種や燃費の期待出来る車輌以外の、いわゆる普通の車輌は今後も反動減に見舞われる可能性が高く、対策が急がれるでしょう。
国内中古車に関しては、リーマンショック以降の様々なインセンティブ政策や消費増税前の駆け込み特需によって、しばらく代替需要は軟調になると思われます。
中古輸出に関しては、当サイトで何度もレポートした6月以降の玉不足による相場の高騰、消費税8%の立替えの影響などで、こちらも資金対策をされた方が宜しいかと思われます。現状金融安定化法の廃止、再チャレンジ法、明治以来の個人補償の見直し政策などで、業績好調な企業、含み資産を保持している企業以外、資金の融通が困難になってきているのが現状です。
本邦で安定的に新車が販売出来る素地を作った国内中古車流通業界や中古車輸出業界、このような体制は一朝一夕には出来ませんので、このような人・企業を何とかサポートしてもらいたいと、個人的に切望しております。さもなければこの業界も金融業界と同様に、企業規模の大きい会社のみが闊歩することになるでしょう。