日野自動車が14年振りに全面改良する大型トラックの新型「プロフィア」、次世代型トラックとして様々な新技術が採用されている。新開発の排気量9,000㏄エンジン「A09C」は、従来の13,000㏄からダウンサイジング化されますが、2ステージターボチャージャーを搭載させることで、13,000㏄並みの馬力とトルクを発生させる。ダウンサイジング化によるフリクションロスの低減で、燃費効率を高められる他、約300Kgの軽量化により積載量を拡大出来るメリットも大きい。日野の大型クラスで初採用される2ステージターボチャージャーは、シリンダー内により多くの空気を送り込めるようにしたのが大きな特徴。低圧と高圧の二つの過給ターボで、2回過給させることで空気をより高い圧力に出来るため、広い範囲を高過給化させられ、シリンダー内に多くの空気を入れ、燃料を多く噴射すれば排気量あたりの出力を向上できる仕組み。過給ターボチャージャーには空冷式インタークーラー2基を組み合わせ、低圧の過給ターボを通った空気を一度インタークーラーで冷却し、再度圧縮させることで過給機効率を高めている。システム的にコストは上昇するが、エンジンのダウンサイジング化により低燃費、高出力を高次元で両立させたうえ、積載量を300Kgも増加出来るメリットはかなり高い。以前からレポートしている通り、ネット通販の急拡大に伴い、トラックの積載量を増加させるのは、商用車メーカー喫緊の課題となっている。
(一部日刊自動車新聞より)