トランプ大統領は21日、米国議会に提出する「経済報告」において、本邦の自動車市場には「非関税障壁」が有り、それがアメリカ製自動車と自動車部品の販売低迷の原因だと、改めて強い懸念を示しました。トランプ政権は昨年3月に取りまとめた「貿易障壁報告書」でも、日本に自動車分野の市場開放を求め、軽自動車規格や日本独自の安全基準などが、参入障壁となっているとうったえました。これに対し日本側は、自動車の関税はすでに撤廃、安全基準は国際的な基準に則しているだけだと、反論しています。
「非関税障壁」の件は、当サイトでさんざんレポートした通り、本丸はやはり日本の軽自動車規格に有ると思います。以前もレポートしましたが、米国に言い分は下記の通り。
本邦自動車用HSコードを米国のHTSコードに則することを要望し、シリンダー容積が1000㎤以下の自動車というカテゴリーで区切ること。仮に本邦HSコードに則して見たとしても、一番低い550㎤以下というカテゴリーを超えているのだから、1000㎤以下の車両と同等の税金で無ければおかしい。
1000㏄以下の自動車と日本独自の軽自動車規格660㏄において、税金が大きく変わるのはこれこそ「非関税障壁」と言わざるを得ず、だからこそ新車販売の40%近くを軽自動車が占め、アメリカ製の1,000㏄の自動車が売れない。
トランプ大統領は中間選挙を睨み、今後も、いや今後はさらにこの「非関税障壁」である日本独自の軽自動車規格見直しを強く要望してくると思われる。