BUREAU VERITAS (ビューローベリタス)はスリランカおよびモーリシャス向けに輸出される中古車の輸出前検査でJAAIの代わりとして任意に選ぶことが可能な検査機関です。BUREAU VERITASが発行する検査証明書はJAAIが発行する検査証明書と同等とみなされて、現地の輸入手続きの申告で有効な書類です。JAAI検査の場合はJAAI認定の検査工場に対象車両を持ち込んで検査を受ける必要があるが、一方、BUREAU VERITASは横浜、名古屋、大阪などの主要港の通関業者の保税ヤードに検査員が巡回して検査をしてもらえるもらえるというメリットがあり、いったん港のヤードに入れてしまった車両を検査工場へ輸送する必要がないため横持ちの陸送費を節約できます。

スリランカ向けに関しては、信用状 (L/C)による代金決済が必須でL/Cの中で検査機関が指定されている場合があるので、JAAIとL/Cに検査機関の指定がある場合はJAAIの検査を受ける必要がありますので注意が必要です。JAAI検査が必要な国をメインに輸出している貿易会社はJAAIの検査工場を併設している通関業者を利用して、検査と通関を一貫して依頼していることが多いようです。

 

BUREAU VERITAS (ビューローベリタス)

 

海外に輸出されるすべての車両は、船積み作業をする港湾労働者の安全確保のため、港湾労働者が作業する前の時点で放射線量の測定検査をすることが義務づけられることになりました。0.3μ㏜/時間以上の放射線量が計測される車両は、日本の各港で取扱い不可となりますので、高い放射線量が検出される中古車は実質的に日本からの輸出は不可能となります。

 

 <放射能汚染問題に関する暫定確認書抜粋>

  • 0.3μ㏜/時間以上、5.0μ㏜/時間未満の数値が検出された場合は港湾労働者の安全確保のため、港湾労働者は取り扱わず、荷主責任において回収させる。 
  • 放射線検査の結果についての情報をすべての関係者に公開する。各港は0.3μ㏜/時間以上の貨物については、日毎における放射線検査日報(仮称)を 中央安全専門委員会に提する。 
  • 5.0μ㏜/時間以上の数値が検出された場合には、行政(港湾管理者)責任でもって隔離のうえ 全ての関係行政に、国土交通省がコンテナのガイドラインとして示した措置を取らせる。 
  • 測定にあたっては、公的証明資格を有している検査機関でもって行う。 
  • 測定機器については非常時に充分対応出来うる機器を使用する。
  • 測定は、すべてのタイヤハウス、フロントグリル及びワイパー付近について行う。

VCA検査はマルタに輸出される車輌に必要な検査です。マルタへ輸出される車はその性能がマルタ運輸局(ADT)の必要用件に適合するかどうか検査され、型式ごとにモデルリポートが作成されます。

VCA検査では、車輌がこのモデルレポートの仕様と合致しているかどうか主な部品とシステムを見比べるという方法で検査されます。モデルリポートの仕様に適合していれば、「モデルレポートへの適合を認める証明書」が発行されます。社外品の部品が取り付けされている車輌は、本来ついているはずの標準的な部品に交換をしないと検査に合格しませんので、部品の交換をしてから検査を受けます。

VCA検査は英国運輸省の執行機関であるVCA(Vehicle Certification Agency)の日本事務所に依頼をして検査を受けます。

 

VCA (Vehicle Certification Agency)

マルタ向け車両輸出のためのUVIAに基づく車両のVCAガイド

 

 

モザンビークに輸出されるすべての中古車は船積み前にINTERTEKによる検査を受ける必要があります。検査に合格するとモザンビークの要求規格に準じていることを証明する適合証明書(Certificate of Conformity - COC)が発行され、この適合証明書がモザンビークでの輸入通関に必要となります。検査費用は1台につきUSD 250+消費税で、検査希望日の3営業日前までに必要書類を提出して検査の依頼をし、検査費用支払い後に検査日が確定します。検査の申請に必要な書類および情報は下記の通り。

【必要書類・情報】

A) Request of Certification(検査申請書)
B) 製品リスト(INTERTEK指定のエクセルフォームに記載)
C) Proforma Invoice
D) Export Certificate(輸出予定届け/輸出抹消仮登録)
E) NUIT(輸入者納税番号)
F) UCR(Unique Consignment Reference)No.
G) 輸入者メールアドレス  

 

検査の基準はモザンビーク規格 NM 1185:2023に適合し、車両が安全に走行できることを基準としており、車両のすべての装備品(新車時に装備されていたもの)は機能する状態である必要があります。装備品が機能しない場合は不具合または欠陥と判定され、修理後に再検査となります。車両の外装のキズ、へこみなど美観の問題に関しては独自の判定ルールがありますので、詳しい情報は下記検査会社にお問い合わせください。

   

【連絡先】

インターテックテスティングサーヴィセスジャパン(株)
TEL: 03-3669-1082
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