日清紡ホールディングスは、群馬大学と2006年から開発しているカーボン主原料の白金代替触媒「カーボンアロイ触媒」がカナダバラッド・パワーシステムの燃料電池スタックに採用され、12月に販売する予定と発表しました。この新素材「カーボンアロイ触媒」はカーボンを主原料なため白金が不要、これを空気極に用いることで燃料電池スタックの白金使用量を約80%削減出来る。固体高分子形燃料電池の電極に非白金触媒が実用化される世界初の技術で、これまでの高価な希少金属白金が不要となるため、注目度は高い。今回、ポータブル型燃料電池の使用環境において、白金触媒と同等の発電性能に加え、高い耐久性能を確保出来たことから、同製品がバラッド社の燃料電池スタックに採用されたとしている。固体高分子燃料電池は、家庭用や定置用で普及し、自動車などのモビリティ分野でも実用化されている。EVが大衆車段階に入ってきている昨今、究極のエコカーと称されるFCVの開発は今後も激化すると思われる。

(一部日刊自動車新聞より)