欧州中央銀行は昨年マイナス金利を導入し、今年に入って量的金融緩和を実施するという断固たる姿勢を見せました。一方本邦日銀は量的緩和はするものの、マイナス金利は実施しないだろうと市場に読まれ、今回長期金利が0.1%台に入るや一気に利益確定売りとなりました。この当座預金金利1%という見えない壁がある以上、日銀が長期国債の売り物を腕力で買い進んでも、0.1%に近づくと、見えない壁となって立ち塞がる可能性が高いと思われます。以前0.2%前後で借り入れのタイミングのお話をさせて頂いたのは、そういう理由で御座います。今後長期金利の急激な上昇は、様々な混乱の要因ですからやはり注目し続けるべきでしょう。また輸出業者が気にされる外国為替特に米ドルで、日米の金利差が縮小すれば今後過度な円安とはならず、120円前後でピークアウトということにもなるので、そういう意味でも注視すべきだと思っています。