地政学リスクは完全に収束しておりませんが、何より欧州や本邦の景気後退懸念、中国経済の失速、米国シェールオイルの地産地消の影響等で、国際的需要減少を懸念して原油価格は1バレル80ドル割れと、4年ぶりの安値水準となっております。さらに産油国で減産報道が出ていないところ鑑みますと、更なる下落も有りえると思われます。またこの下落の隠れた要因として、イスラム国(ISIS)が奪還した石油精製施設において、産出した原油を一部の国に破格値で販売しているのも、起因していると思います。ただ原油価格が高騰すると、本邦などのエネルギー輸入大国はひとたまりも有りませんし、一部の原油輸出国が強気に出てくる可能性も有るので、経済活動にとっては良い面も多いでしょう。