昨年からの中国景気後退により資源価格の下落基調が続きております。金・銀・銅・鉄鉱石・石炭等の先物価格が平均して3割以上下落しており、今後も世界でインフレ懸念が顕著化しない限り冴えない状況が続くと見られております。これによって資源輸出で中国依存度が高いブラジル、ロシア、オーストラリアでマイニングの一時閉鎖が相次いでおり、景気後退によるインフレが懸念されております。しかしながらこれからインフラ整備、オリンピック関連工事、土建国家への回帰で今後資源ニーズが急拡大が見込まれる本邦にとっては、有る意味朗報かもしれません。

 原発停止による需要増や各国でCO2削減目的で急拡大している天然ガス市場において、以前の4~5倍のプレミアム料金を払わされているエネルギー価格の支払いにおいて今後も継続することから、実需によってやはり円安基調は変わらないと思います。現在はドル・円相場はボックス圏の動きですが、日銀の金融緩和拡大を起点に更なる円安に振れていくことでしょう。