2008年リーマンショック以降続けられてきた大規模金融緩和政策により、順調に販売台数を伸ばしてきた米国自動車市場、さらに原油価格下落の常態化によって、近年はSUVを始めライトトラック市場が活況となっております。2013年から乗用車販売が頭打ちになる一方、ライトトラックは毎年順調に販売台数を伸ばしてきております。逆にSUVを始めライトトラックの車種が手薄なメーカーは、北米市場で苦戦を強いられる可能性が有るという事で、メーカー各社SUV系を中心に新型車を投入しているのは、そういう理由からなのです。しかも米国は本邦のような税金の使い道をしないため、道路事情が悪いところが多く、地方を中心に圧倒的にSUV等ライトトラック需要が高いのです。しかも住宅のリノベーションも自身で行うことも珍しく無く、ピックアップトラックの需要が高いのも特徴です。今後も景気動向が良く、原油価格が今のレベルで落ち着けば、引き続きライトトラック市場が活況を呈すると思われます。ただ米国自動車販売に関しては、何度もレポートしている通り、サブプライムオートローン残高が伸び続けている事と、支払いが遅延が増加中という事が懸念材料と思っています。サブプライムモーゲージローンと違い、額が少ないから問題無いと言われておりますが、注視はすべきだと思います。