昨日の欧米取引時間中にWTI原油先物価格が、とうとう一時65ドルを割る展開となりました。米国の自国供給体制、欧州や中国の景気後退、OPEC減産見送り、バイオ燃料、燃料電池車の市販化など、消去法で考えても原油に投機マネーが投入される理由が見つかりません。ましてやベネズエラやロシア等の反欧米国を疲弊させるためには、原油の大幅安が一番ピンポイントに効きますし、軍事コストも掛かりません。円安で原油調達コストが上昇しておりますが、代わりに原油価格が下落してきますので、今後燃料価格は落ち着くと思われます。また原発が再稼動するようになれば、ジャパンプレミアム価格の天然ガス輸入も大幅に減少し、貿易収支も改善に向かうでしょう。