3月以降新型コロナウイルスの世界的パンデミックにより、VIX指数の急騰と併せて起こった現象として、強烈なリスクオフによる異常なまでの米ドル買いが有りました。これにより各国の通貨は対ドルで下落、日本も同様に一時円高に振れた後急激な円安となりました。背景にはパニック下のリスクオフで、米ドル建て債券や融資を巻き戻す必要に迫られ、それが一気呵成に拡がったことが大きかったと思われます。その後FRBによる6回もの緊急オペにより、足元ではパニック的なドル需要は落ち着いてきています。4月13日現在で108円を挟んだ動きとなっていますが、現在の米国実質金利の居場所を見ると(日本はYCCでほぼFIXされているため)、1ドル103円まで5円ほど円高に動いても不思議は有りません。さはさりながら、流動性危機が完全に消え去った訳では有りませんので、あくまで参考の数値と思って下さい。