20日のレポートで中露首脳会談をお伝え致しましたが、閉幕後の会見で日・米を意識した牽制的な発言が目立ちました。この会見で中露ガスパイプラインの正式調印となり、40兆円規模のガス供給で合意致しました。この40兆円規模は、現在欧州に供給している金額の30%に当たり、今後は中国という外交カードを使いドイツ以外の欧州に揺さぶりを掛けてくると思われます。そんな中ウクライナに対して天然ガスは今後前払い制にすると脅しを掛けてきており、最悪南欧へのガス供給が再び停止される可能性も否定出来なくなりました。

 本邦は北方領土問題、ロシアからの天然ガス輸入と米国との狭間で難しい対応を迫られそうです。