帝人グループの東邦テナックスは、欧州子会社のトーホウ・テナックス・ヨーロッパ(TTE)がリサイクル素材を用いた熱可塑性炭素繊維複合材料(CFRTP)向けコンパウンドを開発したと発表しました。これは新品の繊維基材や樹脂を使用する場合と比較して大幅な低コスト化を実現出来ることを意味する画期的開発だ。炭素繊維の端材を再利用し、熱可塑性ポリ・エーテル・エーテル・ケトン(PEEK)のリサイクルポリマーを組み合わせ、射出成型用のコンパウンドを製造、新品のヴァージン品より4~6割のコスト削減を実現させた。リサイクル素材ながら成型後の引張強度、耐薬品性、低吸水性などの物性面について、非リサイクル部材を用いた場合と同等の性能を発揮しているのも特筆すべき点でしょう。

(一部日刊自動車新聞より)