炭素繊維の世界的メーカー東レは、低コストと高い性能を両立させたレギュラートウ炭素繊維の新品種を開発するとともに、量産化するための焼成設備を米国子会社のゾルテックメキシコ工場内に新設すると発表、2018年から生産を開始する予定。今回開発した新品種「Z600」は、ゾルテックが現在生産しているラージトウと、圧力容器などで実績の有る中間の物製を持ち、今後自動車構造用部材などを中心に用途展開していく。何度かレポートしましたが、炭素繊維材料は自動車の軽量化部材として需要の拡大が相当見込まれており、特に燃料電池車(FCV)、電気自動車(EV)に関しては飛躍的な拡大が見込まれている。今までは超高性能だが価格の高い部材が主体だったが、低コストと高性能を両立させたことで、今後自動車向け需要は天井知らずとなる可能性が高まってきた気がする。特に今後爆発的に増加するであろうEVに関して、航続距離の伸長は必須課題となっており、ボディの軽量化は正に生命線といっても過言ではないでしょう。