欠陥エアバッグの大規模リコール(回収・無償修理)問題で経営が悪化しているタカタは、早ければ来週にも民事再生法の適用を東京地裁に申請する方向で準備に入るとのこと。負債総額は1兆円超とみられ、タカタは事業を継続しながら裁判所の管理下で再建を図ることになる。 関係筋によれば、米国子会社ミシガン州のTKホールディングスも日本の民事再生法に当たる米連邦破産法11条(チャプター11)の適用を申請する方針。タカタは出資を伴う支援企業として中国・寧波均勝電子傘下の米自動車部品メーカー、キー・セーフティ・システムズ(KSS)と協議を続けているが、日米での適用申請前にKSSとの最終合意に至らない可能性もあるという。 再建計画ではKSSがタカタのシートベルトなど主要な事業を総額2000億円弱で買収して新会社を設立。一方、リコール費用などの債務は旧会社に残し、債権者への弁済を担う。部品の安定供給を維持するため、取引金融機関はタカタの下請け会社などへの資金支援を続ける。 タカタ製エアバッグのリコール問題をめぐっては、関連事故で米国など海外で死亡者が16人、負傷者が180人超に上っている。リコール対象は世界で1億個規模に膨らみ、費用の総額も1兆円を超える見通し。 タカタはこれまで不具合の責任の所在が特定できておらず自動車メーカーとの費用負担の割合を「合理的に見積もるのは困難」としていた。そのため、ホンダなど国内外の自動車メーカー各社はリコール費用の大半を負担しており、今後は同費用を債権として届け出る予定だ。 タカタは昨年2月、弁護士などからなる外部専門家委員会を発足させ、再建計画の策定を委託。同委員会と最大債権者である自動車メーカーは、法的整理を前提としたKSS主導の再建策を練っていた。 しかし約6割の株式を保有する高田重久会長兼社長らタカタ創業家は、法的整理に踏み切れば下請け会社からの部品供給が滞るとして、日本のタカタについて裁判所の関与しない当事者間の話し合いによる私的整理を主張し続けてきた。 ただ、私的整理で大口債権者と合意できたとしても、事故の被害者などからの損害賠償請求による財務悪化は避けられず、創業家も法的整理を受け入れざるを得なくなったとみられる。 タカタの2017年3月期の連結決算は最終損益が795億円の赤字(前期は130億円の赤字)で3年連続の最終赤字だった。自己資本は約302億円。自己資本比率は前期の27.5%から17年3月期は7.0%と急減していた。タカタは1933年創業の織物メーカー、その後自動車に必ず付帯するエアバックやシートベルトを手掛けるメーカーで急成長、自動車安全部品メーカーとしては世界2位にまで躍進したが、エアバック大量リコール問題で民事再生法を申請するに至ってしまった。タカタはGPIFや個人投資家からの人気も高かっただけに、影響は多岐に渡りそうだ。LOVE&SAFETY精神で世界2位にまで上り詰めた同社、時間は掛かるでしょうが初心に帰って立て直して頂きたいものである。

(ロイターより記事抜粋)