経済産業省と国土交通省は22日、乗用車の燃費表示を国際的な試験モード「WLTC」へ移行する方針を決定しました。当面はJC08モードも残し、燃費基準の達成判定やエコカー減税の区分に使用するが、今夏からは「WLTCモード」へ軸足を移していく。今後国際調和排ガス・燃費試験法(WLTP)の規定を整え、自動車メーカーの申請に基づき、WLTCモードで燃費値を算出できるようにする。WLTCモードはは、日本を含む主要国の走行実態を勘案して作成した試験モードで、低速の「市街地モード燃費」、中速の「郊外燃費モード」、高速の「高速道路燃費モード」を表示、そしてすべてを合算して平均化した燃費の4通りを表示するという。WLTCモード値は、2006年から採用されているJC08モードと差異は無いと言われているが、HV車やアイドリングストップ車の一部車種では、やや悪化する傾向が判っている。2007年前後から一昨年に掛けてのガソリン高の刷り込みによって、最近の自動車ユーザーは、カタログ値と実燃費の差異には非常にシビアになっており、今回の方針転換に至ったと推測される。

(一部日刊自動車新聞より)