三菱自動車は29日、フィリピン新工場の開所式を行いました。新工場移転により生産能力の増強を始め、同時に日系部品メーカーに対する誘致強化のも乗り出す。2020年までに市場規模は現在の2倍近くの年間50万台程度まで成長すると見込んでおり、同社は年間10万台のシェア20%維持を目指す見込み。新工場は現地法人が昨年フォードモーター工場の跡地を取得して改修したもので、この新工場の寄与で年間生産能力が3万台から5万台に拡大。多目的車「アドヴェンチャー」、商用トラック「L300」を、初年度は1万6千台、将来的には他車種も含めた年10万台規模の生産拡張を見込むとのこと。タイで造るピックアップ「トライトン」、インドネシアのSUVと競合しない車種を生産し、ASEAN域内を中心に相互補完体制を構築し、市場シェアを拡大させる。昨年の同国での自動車販売は、前年比15.2%増の4万8793台でトヨタ自動車に次ぐ18.6%のシェアでした。今年はシェア20%超を目指し、「ストラーダ(トライトン)」、「モンテロスポーツ(パジェロスポーツ」、「アウトランダー」の3車種を投入し、販売店舗も現在の47店舗から2020年を目処に70店舗まで増加させ、同国最大のネットワークを構築する力の入れようです。フィリピンは今まで統治され続けてきた経緯が有り、従順に仕事をこなす能力に長けています。近年は人権費の安さから、コールセンター、IT、生産工場を中心に誘致が進んでおり、ASEANの中で今後も成長が期待出来る国と言えるでしょう。

(一部日刊自動車新聞より)