教訓となる具体的な事例があります。2002年に伊豆大島沿岸で座礁・炎上した自動車運搬船HUAL EUROPEのケースです。これはヨーロッパ航路の本船で、UK向けの中古車を積んでいました。UK向けはFOB条件が一般的で、輸出者側で海上保険をかけることがない中での座礁・炎上事故で、車両は全損、UKの輸入者からは代金の支払いが受けられず倒産に追い込まれた会社が何社かあったと聞いています。このHUAL EUROPEのニュースのインパクトは大きく、これを機にアフリカ向けも含めすべての輸出車両に海上保険をかけることを決めた会社もあるほどです。

 FOB、CFRの場合は船積み前の全額支払いを条件として代金の回収でトラブルにならないようにしておくか、そうでない場合はCIF条件で万が一の場合に備えて海上保険を手配しておくのが賢明のように思います。海上保険は保険で補償される条件によって、ICC(A)、ICC(B)、ICC(C)と3種類ありますが、中古車輸出ビジネスにおいては保険費用の安いICC(C)で保険をかけておけば、最悪の事態は避けられます。港のヤードでの保管中の天災による事故が心配であれば、船積み前の保管期間も対象となる特約条件がつけられるか保険会社に相談をしてみましょう。

 

国土交通省 日本の重大海難:自動動車運搬船 フアル ヨーロッパ乗揚事件

炎上するHUAL EUROPE

 

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