2017年暦年の使用済み自動車引き取り台数が3年ぶりに前年実績を上回り、前年比7.7%増の327万7142台となりました。好調な新車販売に支えられ、1月から12月までの全ての単月で前年実績を超えた。背景には茲許スクラップ価格が値上がりし、各社買い取り価格を上げたため、眠っていた在庫や廃車待ち車輌が流入したのもあると思われる。足元の鉄スクラップ相場は、1トン当たり3万7000円を超えてきており、これまで適正価格と言われていた2万5000円を大きく上回ってきている。特に、パラジウム、プラチナ、亜鉛、鉛、銅、アルミニウム価格も大きく上昇、自動車スクラップ用価格を押し上げている要因とも言える。数年前までは厳しい状況に有ったスクラップ業界だが、今後はEV、HVを始めとするレアメタル・レアアースをいかに効率的に回収出来るかが、業績の決め手となりそうだ。