自販連がまとめた5月の乗用車燃料別販売台数において、HV車が前年同月比0.1%減の7万7771台となり、2ヵ月連続でマイナス、特にHV車販売を牽引してきたトヨタとホンダが二桁のマイナスに落ち込んだのが大きく響いた。一方HV車販売を大きく牽引したのは言うまでもなく「日産 e-POWER HV車」で、前年同月比で見ると144.8%増という驚異的なペースで販売されている。HV車の新たな選択肢として、国民に広く受け入れられたということでしょう。今後の派生モデルへの転嫁が出来れば、HV車販売を牽引していくと思われます。今年大きく躍進しているカテゴリーはPHVとなっており、トヨタ肝いりで開発したプリウスPHVが大きく牽引する形で、前年同月比で約10倍にまで成長している。クリーンディーゼル(以下CD)は、輸入車メーカーが揃ってラインナップを拡充したおかげで、同11.3%増と、これまた堅調に推移している。一方EV車は同9.7%減の739台と依然厳しい状況に。販売全体に占めるエコカー構成比は、HV車37.6%、CD車4.7%、PHV車2.7%、EV0.4%となっており、本邦では依然としてHV車がエコカーの大半を占めているのが現状だ。ただ10年一昔とは良く言ったもので、ガソリン車以外の比率がここまで急激に高まるとは予想だにしていなかった方も多いと思われます。当時中国経済の凄まじい発展による原油消費や欧州主体の環境保護活動を見て、今後2台に1台はHV車になると断言して周囲から失笑を買ったことが有りますが、今まさに現実になってきています。次の10年は自動運転支援システムと次世代道路インフラ整備が肝となると思っております。