ジェイテクトは、米国で生産をしているトヨタ「カムリ」や欧州系自動車メーカー向けに下流アシストタイプEPS(電動パワーステアリング)を米国内で量産する。EPSはハンドル直下のコラムシフトに搭載する「上流アシスト」型とエンジンルーム下部のラック&ピニオン機構と一体化して配置する「下流アシスト」型の2種類が有る。米国テネシー州ボノアの子会社で生産を始めたのは、新開発のラックパラレル型EPSで下流アシスト型の一種になり、すでに昨年末から岡崎市の花園工場で生産されている。同社は小型車や軽自動車で普及している上流(コラム型)アシストタイプに強く、EPS事業の8割を占める。今後は環境性能に則した燃費改善効果を見込む、中・大型車にも適した下流アシスト型にも注力していく方針。特に中・大型車の販売が多い米国で生産を拡大し、世界シェア30%前後の座を維持すると同時に、暴君へのアピールを狙う。