住友化学は29日、2016~2018年度中期経営計画を発表し、今後の3カ年計画で6000億円を投じ次世代分野に投資を集中する方針を明らかにしました。内訳は設備投資・投融資・戦略的M&Aで、その約7割を電池部材等を含むスペシャリティ領域に投資する計画で、今年度内に投資先の2/3が決まるとのこと。その果実を2018年度に営業利益の9割となる1800億円を同領域で稼ぎ出す計画で、売上高2兆5400億円、営業利益2000億円を達成させる予定。目玉の成長領域に位置付けるリチウムイオン二次電池用部材は、同社が扱う正極材とセパレーターの2部材について、将来のコア事業に育成させ、EV車の代表企業「テスラモーターズ」向けを中心に、他社のEV車にも商談を進める。また同社は有機EL向け円偏光フィルムやタッチセンサー、高分子発光材料等の先端材料にも強みを持つことから、有機EL事業にも軸足を移していく狙いだ。有機ELはテレビやモニターはもちろん、次世代の自動車にも採用される可能性が非常に高く、同社の動きには目が離せない。

(一部日刊自動車新聞より)