アイカーボン株式会社は、リサイクル炭素繊維の製造コストを低減し、2年後を目途に1キログラム当たり1千円以下で販売することを目指す。価格を抑制しながら母材調達ルートや車載向けなど供給先を安定確保することで、採算ベースに載せる。早ければ今年度内にも初期ビジネスモデルを構築、部品メーカーなどに用途提案を本格化させるとのこと。同社は炭素繊維強化プラスティック(CFRP)を摂氏500度の高温で熱処理し、樹脂だけを燃焼させて繊維を分離するリサイクル技術を開発、すでに再利用するための量産設備も完成済みだ。炭素繊維の販売価格は1キロ当たり1500円~3000円が相場で、新品よりも繊維長が短くなるリサイクル品は、1000円以下に抑え込む必要が有る。今後繊維メーカーや樹脂メーカーと連携して用途提案を進め、リサイクルCFRPの普及を目指す。

(日刊自動車新聞より)