金融庁が先頃発表した報告書で、地方銀行の中小企業融資の2割以上が赤字となったそうです。少子高齢化が著しい地方において、今までのような収益を得ることが困難になってきており、さらにリーマンショックや震災の後に発動された中小企業金融円滑化法の廃止に伴い、不良債権が大量に発生しているという事実もあるものと思われます。

国や金融庁は、現在の多すぎる銀行を統廃合することにより、不良債権処理に向けての体力強化を促す狙いがあるものと思われ、“スーパーリージョナルバンク構想”がいよいよ実現する可能性が出て参りました。特に近年、ネット、ATM、コンビニなどでの取り引き主体の顧客層が多く、現在の多すぎる店舗型の銀行の統廃合は止むを得ないかもしれません。一部の地銀株が動意づいているのは、そういう事情通が先取りして動いているものと思われます。