ロシアによるクリミア併合から3ヶ月経過しましたが、当初大歓迎していた地元住人の熱狂とは裏腹の実情が垣間見えてきました。クリミア経済を担う加工肉、ワイン、塩などの食品製造業というより深刻な打撃を受けているのが、観光産業なのです。クリミア半島は、昨年度世界の観光地トップ20に選ばれるほど観光客が多かったのですが、例年の700万人前後の数と比較して、今年に入って半年で100万人にも到達していないというから驚きです。欧米やウクライナからの観光客はもちろん、ロシア本土からの観光客も激減しているということで、外貨は稼げず経済も行き詰まり、欧米の経済制裁も相まってインフレが始まってきております。頼みのロシアも同様の制裁を受けインフレが懸念されていますから、劇的な変革は難しいと思われます。ロシア本土とクリミア半島をより強固にするため、大型の橋を架けるプロジェクトを思案しておりますが、経済制裁下で順風満帆に工事が着工出来るとも思えません。