市場で暴力的に買い漁っているBOJ(日銀)、5月末時点で初めてBOJが保有する資産が500兆円の大台を突破、500兆8008億円に達したと発表しました。見覚えのある500兆円、これはこの国の経済規模を示す国内総生産(GDP)に匹敵、この内国が発行するJB(日本国債)が427兆2495億円と全体の85%を占める。国のDEBTである国債を一定の期間を経て実質日銀が肩代わりしているということです。更に特定企業に実質寄付金とも取れるETF(上場投資信託)買いを実施しており、その額が13兆9603億円、REIT(不動産投資信託)が3940億円に膨れ上がっています。デフレ脱却の御旗のもとに、黒田総裁が旗振り役で異次元緩和に踏み出して以降、そのペースは急加速しています。その結果中央銀行であるBOJの資産規模は対GDP比で93%まで膨らみ、FRBの23%、ECBの38%と比較して突出しているのがお解り頂けると思います。物価上昇率2%を目指し政策を継続するらしいですが、直近の数値はプラス0.3%の消費者物価指数(除く生鮮食料品)に歩留まりしています。給料は上がらず、社会保険料、税金、年金だけが上がる中、大企業へ資金が流入し続け、実質無借金経営企業が増加しています。