依然米国大統領選挙では、ヒラリークリントン女史の優勢が伝えてられておりますが、共和党候補でドナルド・トランプ氏がここまで来た背景には、反グローバリゼーション、反エスタブリッシュメントが支えてきたことが見え隠れしてなりません。中産階級は没落し、一部の特権階級、既得権益、資産家だけが儲かる偏った資本主義経済に”NO”を市民が突き付けているのだと思います。イギリスしかり、他のEU諸国でも極右政党が躍進しているのは同様の背景でしょう。今後この潮流は世界中で益々加速すると思われ、資本主義経済の歪みの揺り戻しは近い内に起きると思われます。本邦も非正規雇用が労働人口の4割弱にあたる2000万人に達しており、可処分所得が増えず、ステルス的な社会保障費増大で消費性向が上がる訳が有りません。現状日本はデフレに向かいつつ有り、デフレに向かう国の通貨は相対的に高くなります。つまり円高に向かいつつ有るということに他なりません。