日産自動車はエンジンの圧縮比を無段階に制御する、可変圧縮比技術と超希薄燃焼技術(ウルトラリーンバーン)を組合せ、エネルギー効率を45%を達成するガソリンエンジンを開発する。可変圧縮技術を使うことにより、これまで難しかった実用領域での超希薄燃焼が可能なことが分かった。実用化を目指した研究開発を進め、主要市場で今後一段と強化される見通しのCO2排出規制や燃費規制に対応する技術として確立する。同社は世界初の同技術を開発し、2017年にインフィニティ「QX50」に搭載する4気筒ターボエンジンに搭載する。更に今後搭載車輌のバリエーションを増やし、ガソリン車全体で燃費向上と排出ガスのクリーン化を目指す。ガソリンエンジンの熱効率は大分改善されたとはいえ38%程度で歩留りしており、燃料が燃焼することによる発生エネルギーの6割以上が排気損失、冷却損失、ポンプ損失、機械損失となって失われている。同社はこの新技術を用いてエンジンの熱効率を45%にまで引き上げる。

(日刊自動車新聞より)