日本中古自動車輸出協同組合(JUMVIA)が発表しました2016年上期の中古自動車輸出台数は、前年同期比6.4%減の59万4644台となりました。2015年10月にHV車を中心に関税を大幅に引き上げたスリランカの他、ケニアやミャンマーの減少が押し下げたとのこと。地域別ではアジアがシンガポールを中心にU.A.E.やアフガニスタンが堅調に推移しました。シンガポールはホンダ「ヴェゼル」を中心に台数を伸ばしており、業界内では「成長は2017年くらいまで続くだろう」とみている。北中米は全体的に好調に推移した半面、これまで牽引していたアフリカ東海岸、南米が大きく減少している。

私が分析した結果では、シンガポール向けに関してBREXITを境に完全に天井を打ったと見ており、為替水準が戻らない限り、シビアな状況に陥ると思われます。特にすでに現地へ大量に送り込まれた「ヴェゼル」等は、すでに下落しておりますがブームは終了したと見てよいでしょう。今後は欧州、特にイギリスや香港からの輸入へシフトするため、新型車以外は厳しい状況に。スリランカ向けは、プレミオ・アリオン祭りが有りますが、再び今年10月~11月に税制改訂に話がすでに出ておりますので、10月に入ると買い控えが起きると思われます。アフリカや南米に関しては、為替レートはもちろんコモディティ価格が有る程度戻らない限り、難しい状況が続きそうな気配です。急激な円高で利益が吹き飛ぶどころかマイナスとなることも考えられますので、掛け売りは控えた方が良いと思います。