マリオドラギ欧州中央銀行総裁の発言から一夜明けた欧州の紙面ですが、今回気付かされたのはドイツ連邦銀行総裁の頑なな反対が無いという事です。量的緩和にずっと反対してきた総裁ですが、ここ最近のユーロ高で欧州以外の輸出に若干のブレーキが掛かってきたドイツ経済にとって、ここは容認という形が良いという事でしょう。今回の欧州発・量的緩和の発表によって、いよいよ日銀黒田総裁の波動砲が打ちやすくなってきたかもしれません。市場関係者は4~6月期の景況判断を見て夏頃に緩和に動くのではないか?との見方ですが、消費税増税のための景気浮揚対策を鑑みると、早ければ4月8日、遅くても30日の決定会合で発表される公算が強いと思います。仮に夏以降までづれ込む事が有れば、逆説的に本邦から海外投資資金が流出し、円高・株安の振れるでしょう。貿易決済で米ドルは重要ですから、しばらく日銀の動向には注視が必要だと思います。