トヨタ自動車は、中国国内シェア拡大のためハイブリッド車の現地生産を一汽トヨタ、広汽トヨタ双方の乗用車合弁会社にて生産2015年から販売を開始するとのことです。これまでハイブリッド技術の流出を恐れていたトヨタは、ハイブリッドの基幹部品を本邦から輸出、現地で組み立てるノックダウン生産をしておりましたが、現地での販売価格が20万元(320万円)と現地ガソリン普及車の2倍近くにまで価格が膨らみ、世界的なハイブリッド人気とは裏腹に販売が低迷しておりました。以前レポート致しましたが、2020年までの新燃費規制を足がかりに中国でのシェア拡大を目指します。(現在VWが19.5%、GMが10.0%、ヒュンダイ9.9%、トヨタ6%と後塵を拝しているのが現状)(一部日本経済新聞より)
 大気汚染問題で揺れ動く中国で、中間所得層に手が届くハイブリッド車は非常にインパクトが有り、上手くいけば2015年中に2位に躍り出る可能性も夢では無いかもしれません。日米欧の量的緩和や新興国の台頭で、石油資源高騰が周知の事実となっております。ガソリン高騰を見越した低燃費・低排出ガスは世界の潮流で有り、この潮流に乗れない自動車メーカーは薄利・低価格路線に晒されることでしょう。

(ブコビッチ)