豊田自動織機は、従来のガラス製と比べて4割ほど軽い樹脂製バックウィンドウの製造技術を確立した。射出成型による一体成型で曲面などの複雑な形状にも対応し、デザイン性を高めながら大幅な軽量化に貢献させていく。樹脂製を開発するにあたり、表面のコーティングを工夫することで、窓表面の傷つきや直射日光の影響による変色を防ぎ、運転視野を十分に確保出来、上級モデルから採用を目指して提案活動を本格化させていく。実用化を目指す樹脂製バックウィンドウは、耐久性の高いポリカーボネート材を使用、ワイパー稼働などによる傷つきや、直射日光の影響による変色を抑止するために、ガラス膜系の特殊コーティング処理を樹脂に施し、これにより傷つき耐性を高め、運転視界の規格にも適合する。樹脂製ウィンドウに関しては、先日京都のEVベンチャー企業のGLMと帝人が共同開発した樹脂製フロントウィンドウを「トミーカイラZZ」に搭載されるなど、自動車用窓の樹脂化の流れが本格化してきている。以前はスポーツカー等を中心に軽量化のためにアクリル樹脂などを使用するケースは有ったが、今後は高級車、大衆車、EV等、軽量化を錦の御旗に採用車種が拡がるかもしれない。

(一部日刊自動車新聞より)