日産自動車は、中国で電気自動車(EV)の販売を本格化させる。新たにセダンやSUVなどをベースとした中国専売のEVを開発。2018年以降に日産・ヴェヌーシア(現地ブランド)両ブランドでEVのラインナップを拡充していく。中国では2018年からEVなどの新エネルギー車(NEV)を一定割合販売する規制の導入が見込まれており、EVを強みとする日産自動車は中国でのEV販売を本格化させることで、規制対応を有利に進めるとともに中国市場での存在感を高めていく狙い。日産自動車は現在中国で、「ヴェヌーシア」ブランドで「リーフ」ベースのEV「e30」を販売している他、東風ブランドで乗用車と小型商用車のEVを投入しており、さらに電池交換型EVも生産しており、現地ベンチャー企業からパワートレインの供給を受けて生産したコンヴァージョンEVをタクシー向けに販売している。同国では今年1~5月で約4000台のEVが販売され、この内1000台が乗用車だ。日本と違い中国では、環境規制の一環でナンバープレートの発行規制を導入、EVはその規制対象外となるためあえてEVを選択するユーザーも最近増加しているのが現状。同社は中国でさらにEV需要が増加すると見ており、日産・ヴェヌーシア両ブランドで、CセグメントセダンやSUVを主軸にラインナップを強化、さらに電池交換型EVのバリュエーションも増加させ、販売台数増加を目指していく。

(一部日刊自動車新聞より)