ポンドが再び軟調になっておりますが、背景には本邦大手企業の買収によるポンド買いが終了したことが有ると思われます。今月初めに1ポンド123円まで一気に突っ込んだので、様々な輸出業者の方から意見を求められました。しばらくは125~130円のボックス圏で推移すると思われますが、英国でインフレが増加しているのにも係わらず英国中央銀行が利下げを断行しましたので、現段階ではじわじわとポンド安になる可能性が高いかもしれません。為替市場では、1985年のプラザ合意直前の1.05を視野に入れてトレーディングしていると言われ、対円はそれの掛け算になりますからちょっと不気味な感じが致します。もちろん急激な為替変動で、麻生大臣がお決まりの口先介入をしましたが、その件で米国財務省からすかさずお叱りを受けました。本邦は米国の為替操作監視リストに入っており、「円高抑制を狙い、何度も公に発言をした」と、米国財務省からの為替報告書に記載されておりました。今後は、急激な為替変動に対して、口先介入がしづらくなったと思われます。