原油高とスペース不足の影響を受けてRORO船の海上運賃上昇がとまらない。ヨーロッパ、アジア、アフリカ、南米、全ての航路でスペースがタイトな状況が続いており、各船社とも船主の意向を受けて運賃を値上げしている。アフリカ向け、南米向けでは、中国/韓国発の新車にスペースを取られて日本への寄港自体を取りやめている船社もあり、深刻なスペース不足の要因の一つとなっている。日本への寄港を復活させるには、中国発の貨物と同程度まで海上運賃が上昇しないと難しいと言われており、たとえば南アフリカのDURBAN向けでUS$110 per M3、チリのIQUIQE向けでUS$130 per M3程度の水準が当面の目安となる。

 2004年から2006年にかけてもRORO船のスペース不足が深刻な時期があったが、この時はコンテナ船にシフトすることでRORO船のスペース不足の穴埋めをした。しかし、今はコンテナ船の海上運賃がさらに大きく上昇しており、コンテナへのシフトは代替手段とはならない。逆にドバイ向けではコンテナ船の運賃高騰でコンテナからRORO船にシフトする現象が起きている。

 2022年は海上運賃の上昇トレンドが継続する可能性が高く、ある程度の利益のバッファーを設けて車両のCIF価格を設定しておかないと海上運賃の上昇に対応できずに苦しい展開となるだろう。これまでは安く安くという海外バイヤーのリクエストに押されて安売り競争の時代が続いてきたが、船積みできなければ売上がたたないわけなので、スペース確保優先で上昇する海上運賃を許容できるビジネススタイルに切り替えていかないと生き残っていけないのではないだろうか。過去と比較して運賃が高いと考えるのではなく、将来の値上がりを考えると今のほうがまだ安いと考えて行動する必要があるのではないか。インフレマインドに切替えてビジネスを考える時がきたように思う。

 

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