WTIの原油価格、北海ブレント、ドバイ原油が一時期より下落しているのに、本邦のガソリン価格は高止まりしたままです。理由はもちろん円安による調達コストの増加ですが、来年以降しばらく円安になると思われ、数年は価格高止まりや上昇といった、厳しい状態になると言わざるを得ないでしょう。本日の日経3面に出光興産の社長の記事が載っておりましたが、若者の車離れ、年配者の引退、ハイブリッドカーや軽自動車の台頭、何より少子高齢社会が本格的に訪れるため、80年代の精製能力と比較して現在は2/3、6か所有った製油所も今は半分に、それでもすぐに能力過剰に陥るだろうという事です。現在残存している製油所で、一番新しい精製所でも1975年完成というから驚きです。来年以降ハイブリッドが飛躍的に伸びる事を踏まえると、更なる需要減は否めないと思われます。

(ブコビッチ)