原油価格が半年足らずで半値に暴落しましたが、それでもなお原油生産を増産しており、更に春先から暖房用の燃料消費が減りますから、当分下落基調は変わらないと思われます。複合的な要因が有るにせよ半年で半値以下まで落ち込んだということは、量的緩和マネー流入により原油先物価格がバブル状態だったということを表していたのかもしれません。原油先物価格の暴落で、日本や中国のような国々にとっては恩恵が大きいと思われますが、産油国、特にシェールオイル関連に関しては、ハイイールド債など様々なリスクが潜んでいますので、楽観は出来ないと思います。シェールオイル開発事業に関しては、社債(ハイイールド債)を発行して資金調達をするのが一般的で、現状米国ハイイールド債が下落(利回り上昇)しており、扱っている米国地方銀行株が軟調なのが非常に気になります。米国地銀のETF市場では今年に入りすでに10%価格が下落しており、これが何を示唆しているのかが気になるところです。今年は欧州・ロシア情勢とともに、世界のハイイールド債券市場も一つ注目しておくべきでしょう。