明電舎は、電気自動車(EV)やプラグインHV車(PHV)向けに、インバーターとモーターを一体化した駆動システムを開発しました。この新型の駆動システムは、同等性能を持つモーター、インバーターを個別に搭載した場合と比較して容積を30%低減、重量を15%軽量化出来る優れものだ。また一体化することで部品点数を削減することが出来るため、生産コストも2割低減出来る見通しに。世界の自動車メーカーが電動化に舵を切る中、新製品の投入で車載用駆動システム事業の拡大に繋げていく。現在市販化されているEVやPHVは、モーターとインバーターそれぞれ単体で搭載しているものが大半で、それぞれをケーブルや信号線によって接続している。これまではモーターから発生する熱や振動がインバーターに影響を与える可能性が有ったため、一体化は難しいとされていたが、今回同社はインバーターの耐熱性と耐振動性を向上させることに成功し、モーターとの一体化が実現した。同社は今まで、三菱「i-MiEV」と「アウトランダーPHEV」に単体のインバーターとモーターを納入している実績が有るが、今後は多くの自動車メーカーに販路を拡大していく。自動車全般ではもちろんですが、特にEVやPHVにとって車輌の軽量化やコスト削減は必要絶対条件となっており、同社の新駆動システムは非常に興味が持たれるところ。軽量化が進めば航続距離の伸長が見込まれますし、コストがより削減されればEVやPHVを購入するユーザーも増えると思われます。

(一部日刊自動車新聞より)