リーマンショック以降、世界の主要先進国中央銀行で金融緩和合戦をした影響で、国債市場は完全に機能不全に陥っています。ありふれた金融緩和マネーが株式市場、不動産取り引き、資源先物、そして国債へと流入が拡大し続けており、特にリスク資産に計上されない、国債市場は今、まさにバブルと言える異常な低金利となっています。欧州もECBのマイナス金利政策によって、現在〝PIIGS〝と呼ばれた国々の国債はもちろん、キプロスで再開された国債の入札まで大人気となっています。

バブル崩壊や金融危機が起きるたびに量的緩和で尻拭いをするという手法は、次なるバブルを生む温床でしかないと思われます。実体経済とあまりにも乖離した金融取り引きは、今後どのような結果をもたらすのか?自動車業界への影響は非常に大きいだけに、絶えず注視し続けるべきでしょう。