小糸製作所は、海外市場向けLEDヘッドランプ事業を強化、5年後にLEDヘッドランプ比率を5割に高める計画だ。海外市場の自動車用ヘッドランプは、コストが安いハロゲンヘッドランプが主流だが、今後構造を簡素化して価格を抑えたLEDヘッドランプを開発するとともに、新興市場の生産拠点を中心に現地生産体制を整える。特に中国で普及が見込まれるEV向けにLEDヘッドランプの受注活動を強化する。日本市場の軽自動車向けに低コストLEDヘッドランプの開発・生産で培った技術をベースに設計を見直し、低価格で供給出来る海外新興国向けLEDヘッドランプを開発していく。低コストLEDヘッドランプは、構造がシンプルなリフレクタータイプとし、少数のファンでも効率的にLED光源を冷却出来る技術を開発し部品点数を削減、LED光源も必要最低限に留め、コストを抑えたランプユニットを開発する。LEDヘッドランプは既存のハロゲンやディスチャージランプより消費電力を低減できることから、EVの航続距離を伸ばせる効果を訴求し、ローカル自動車メーカーにも営業攻勢を仕掛けていく。同社が出荷する自動車用ヘッドランプで、国内市場向けに占めるLEDヘッドランプ比率は5割以上だが、海外市場向けでは2割強にとどまっている。今後は低コストLEDヘッドランプをラインナップすることで、海外市場向けLEDヘッドランプ比率を5割に増やす。