三菱ふそうトラック・バスは、今年上期に21年ぶりの大幅刷新する大型トラック「スーパーグレート」に搭載する技術を公開しました。2016年排出ガス規制に適合させるため、ダイムラーグループのエンジンをベースに日本市場向けに専用開発、現行の12.8リッターエンジンに替えて、7.7リッターと10.7リッターの二本立てとなります。浄化率の高い排ガス後処理装置や尿素SCRシステムの緻密な噴射制御により新規性をクリア、同時にエンジンのダウンサイジング化による重量の大幅軽量化を実現し、現行車輌比で燃費を5~15%改善することに成功した。7.7リッター「6S10型」エンジンは、小型化により現行エンジン比540㎏の大幅な軽量化を達成、大小二つのターボチャージャーを駆使し小排気量ながら低回転から高負荷領域まで大型車として十分な、1400N・mの最大トルクを発生させる。10.7リッター「6R20型」エンジンは、同じく170㎏の軽量化を実現、気筒によって排ガス流量を制御する「アシンメトリックターボチャージャー」を採用することで、燃費とクリーンな排出ガスを両立させ出力の異なる4種類のエンジンを用意し幅広いニーズに対応させていく狙い。変速機も一新し、新開発の12段機械式自動変速機(AMT)「シフトパイロット」を全車に搭載するという、国内商用車初の試み。AMTも従来より滑らかな変速を実現、クリープ機能を追加させることで微速での走行を容易にさせたのも大きいと言えるでしょう。また新型車では自動運転を見据え、様々な先進運転支援システムを採用するなどかなりの力の入れようとなっている。

(一部日刊自動車新聞より)