トヨタ自動車は22日、中心部と周辺部で断面積が異なるセルを一体成形した世界初の触媒基材を、今春発売するレクサス「LC500h」を皮切りに、順次新型車に搭載すると発表しました。新型触媒は排ガスが多く通る中心部のセルを高密度に、通過量の少ない周辺部のセルを低密度に成形することで、セルの内側に塗布する触媒貴金属を従来比で約20%低減し、同時に触媒容量も約20%小型化させている。トヨタとデンソーが開発した「FLAD」基材は、デンソーが量産を担当し「FLAD」に適した新型車に順次投入するとのこと。排ガス用触媒は、プラチナ、ロジウム、パラジウム等の希少金属を使用しなければならず、使用量低減は車両価格の安定や利幅を安定させるためには、必須となっている。コスト意識の高いトヨタグループが世界初の快挙を成し遂げたのも頷ける。

(日刊自動車新聞より抜粋)