2018年11月の時点では、スリランカの議会が解散されることになり、2019年1月の選挙後のスリランカ政府の動向が注目されていた。しかしながら、2018年12月にスリランカ最高裁はシリセナ大統領がラジャパクサ氏を首相に任命した手法が違法であるとし、11月に宣言した議会解散と選挙実施も違法で認められないとの判断を下した。これにより新首相に指名されたラジャパクサ氏が辞任を表明。1月に予定された選挙が回避される結果となった。

 議会解散が回避されたことにより、2019年のスリランカの予算編成がどのようなものになるかが今後の展開を見極める焦点となっている。2月5日にスリランカ政府から何らかの発表があるのではないかとの憶測がありスリランカの中古車輸入業者のあいだでは注目されていたが、特に大きな動きはなかった。現地からの情報では3月中には何らかの方針が示されるのではないかと予想されており、おそらく実際にビジネスが動き出すのは4月~5月ごろからではないかというのが大方の見方だ。

 スリランカ政府がどのような方針が示すかはまだわからないが、外貨流出を懸念して中古車輸入を制限する動きが昨年の後半にあったことを考えると、2019年は好調だった2018年のようにはいかない可能性が高いと予想します。スリランカ政府が示す方針しだいでは、スリランカ向け輸出台数の大幅な減少、もしくは人気車種ががらりと変わる可能性もあり、今後の動向が注目されます。

 

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