エネルギー資源を握られるというのは怖いもので、本邦も第二次大戦突入のきっかけともなった石油の禁輸、ロシアはここにきてユーロ圏各国へ書簡を送り、ウクライナに対しこのまま支払い条件の違反が継続するようならガスの供給を停止すると通達、波紋を呼んでおります。支払い条件の違反とは、ロシア国営ガス会社“ガスプロム”が先週ウクライナ向け天然ガス価格を今までより一気に81%引き上げ、それに対する不払いを指しております。これに動揺したウクライナ東部のロシア系住民を中心にウクライナ独立を支持、連邦制の移行を実施するデモを連日繰り広げております。国際社会での威厳回復を目論むロシア政権の揺さぶりは当面続きそうです。
今後欧米が内政干渉をし続けるのなら、今後は2008~2009年に掛けてガスの供給を止めた時のような状況に陥らせるとのロシアからの警告で、ユーロ各国、特にロシアからの天然ガスに依存度が高い国々にも動揺が拡がっております。今後も水面下で激しいせめぎ合いが続くと思われ、ウクライナが新たな火種にならない事を祈るばかりです。