小型車の需要が高い欧州に続き、日本も小型乗用車人気が熱を帯びてきている。小型乗用車販売は2016年11月から8ヶ月連続で前年越えで推移、さらに増勢基調を強めてきている感じに。近年は軽自動車の販売攻勢により販売台数が伸び悩んでいましたが、小型SUV、トール系ワゴン、HVエントリーを中心にメーカーが魅力あるモデルを投入し続けていることで、人気化してきているのでしょう。現在EUや米国と貿易交渉の段階に入っていますが、その机上に日本独自の軽自動車優遇措置の抜本的な見直しが条項として入る可能性が有り、仮に軽自動車の優遇措置が、段階的に1000㏄未満の小型乗用車と同等かそれに近い金額になった場合、更に販売台数が増加する可能性が非常に高いと思われる。何度もレポートしている通り、欧米諸国から日本の軽自動車優遇措置は常に懸案事項リストに入っており、HSコード1,000㏄未満のカテゴリーにおいて、1,000㏄未満の小型乗用車と660㏄の軽自動車の税制が極端に違う。その優遇措置により欧米の1,000㏄未満の車輌が本邦で販売しづらく、意図的な貿易障壁となっているというのが、彼らの言い分だ。確かに毎年200万台近くガラパゴス規格の軽自動車が売れるというのも、少々異常な気が致します。裏を返せば、車輌の保有や走行に関して、もの凄くコストが掛かるということでしょう。