3月の米国自動車販売が軟調に推移したのは、先日レポートしましたが、ここにきてオートローン延滞率もじわじわと上昇してきております。特にサブプライムオートローンを組んでいるユーザーの延滞率が増加、回収された車輌が中古車市場に流通し、中古自動車価格を徐々に押し下げてきています。住宅抵当証券と比較すればオートローンは1/40の21兆円、その内サブプライム分は4兆円ということなので、リーマンショックのようなことは無いと思われますが、注視はすべきでしょう。リーマンショック以降職を奪われ、郊外や地方へ移住を余儀なくされた雇用者も多く、そこにきて中古住宅価格や家賃の上昇、物価の上昇により家計が圧迫されているという背景が有ると言われています。米国の郊外や地方は、日本と違い自動車が無いと生活や通勤もままならないことも多く、最悪職を失うという悪循環も背景には存在するという事になります。ローン市場全体で見れば、金額は大したことは無いかもしれませんが、これまたじわじわと影響を及ぼす問題の種なのです。